2010年08月16日

ジャヌカン:ひばり

《いにしえの「春」》の最後は、

●クレマン・ジャヌカン:ひばり

日本、イギリスと来て、最後はフランスです。

ジャヌカンは16世紀フランスの作曲家です(1480頃-1558)。

15世紀末から16世紀にかけてのフランスでは、新しいタイプの「シャンソン」が作られるようになりましたが、その質量ともに最大の作曲家がジャヌカンでした。

新しいシャンソンとは、「親しみやすい旋律や軽やかなリズム、あるいは簡潔な書法を用い」て、「人間の生きる喜びを率直に表現してゆこう」とするものでした。「男女の間の現実的な愛の姿を描こう」として、時には「性の行為をそのまま描写して」しまうようなものも多かったとのことです(引用は、今谷和徳『ルネサンスの音楽家たち1』東京書籍より)。

「ひばり」は、1528年に出版されたジャヌカンのシャンソン集に収められているシャンソンです。この曲集を出版したのは、最初に演奏する「バスダンス“ラ・ブロス”」の作曲者ピエール・アテニャンでした。アテニャンはフランスで活版印刷による楽譜出版を最初に始めた人でしたが、そのアテニャンが、セルミジの楽譜集に続いて2冊目に手がけたのが、このジャヌカンの楽譜集でした。

この曲集にはほかにも、「鳥の歌」「戦争」「狩り」というジャヌカンの代表作が収められています。

本来のタイトルは、

 Or sus vous dormes trop (L'alouette)
 さあさあ、眠りすぎたよ(ひばり)

となっています。

本番までに歌詞(言語と翻訳)を調べたいと思っていますが、はたして見つかりますか…。

4声で書かれています。やや長い曲ですが、途中でひばりの鳴き声とおぼしい描写が現れて交錯し、聞いていても、吹いていても楽しい曲です。この泣き声の部分は、かなり長い時間、和声が変わらないんです。一つのコードの中でずっとひばりが鳴いてるんですね。ちょっとモード・ジャズのような感じです。

楽譜は、北御門文雄さんの『リコーダー四重奏曲集1/ルネサンス声楽曲』(全音楽譜出版社)を使います。リコーダー愛好家御用達の楽譜ですので、吹いたことのある方も少なくないのではないでしょうか。

このコンサート全体を通して、市販のリコーダー用楽譜を使っているのは、この曲とテーマ曲「バスダンス“ラ・ブロス”」だけです(もっとも「ブロス」のほうは楽譜ソフトに打ち直して、内容も少しだけいじっています)。

※追記(10.9.2)
8月26日の日記にも書きましたが、「ひばり」の歌詞を入手しました。
が、あまりにもあまりな内容のため、ここには書かず、当日会場で紹介することにします。

(イネガル)

posted by イネガル at 01:00| Comment(0) | 第2回コンサート曲目メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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