2009年09月13日

モーツァルト:恋とはどんなものかしら

モーツァルトのコーナーでは、歌劇『フィガロの結婚』から2曲演奏します。いずれも北御門文雄さんのアレンジ。

全音楽譜出版社から出されている『リコーダー四重奏曲集6/モーツァルト・オペラアリア名曲選』に収録されているので、リコーダー・アンサンブルをやっている人なら、きっと一度は吹いたことがあるのではないでしょうか。

●恋とはどんなものかしら〜歌劇『フィガロの結婚』

若者ケルビーノのアリアです。ケルビーノは、思いを寄せている伯爵夫人たちの前で、こう歌います。“恋とはどんなものか知っている貴女たち、さあみてください、私が胸に恋を抱いているかどうかを…”。

もちろん彼は胸に恋を抱いているわけです。というか、ケルビーノの胸は恋心でいっぱいなのです。

それもそのはず、ケルビーノは恋に恋するお年頃なんです。……と、これは非常にきれいな言い方でして、端的に言えば、まあ、発情したオスなわけです(^_^;)。

その証拠に、彼は伯爵夫人に思いを寄せているだけではなく、フィガロの婚約者スザンナにも、庭師の娘バルバリーナにも思いを寄せるのです……。要するに、ご婦人と見れば見境なく“恋心”を抱いてしまうわけです。

まあ、思春期の男ってそんなもんです。そのリビドーの、混じりっけのない純粋さを私は信じています(^_^;)。

話が横道にそれました。

発情した若い男の、奔流のようなリビドーを表現するのに、こんなにも美しい曲を書いてしまったところに、モーツァルトの天才と悪戯心があると私は思います。

なに? モーツァルトに対して失礼?

いえいえ。モーツァルトが頂点を極めたオペラ・ブッファというのは、基本的に「お笑い」ですから、まずは「お笑い」として楽しむのがよいと私は考えます。

ところで、ケルビーノを演じるのはメゾソプラノなんです。つまり、女性が男性役をやるわけ。

すると、ケルビーノがご婦人に対して恋を語るような場面では、女性同士の、ちょっと倒錯した魅力も醸し出されるんですね。

はたしてモーツァルトがそこまで計算したのかどうか……うーん、私は計算したと思いますけど。

北御門さんのアレンジ(SATB)では、歌と伴奏がはっきりと分かれています。Sは歌い続け、ATBは終始一貫伴奏します。Sはいかに気持ちよく歌うか、下3声はいかにSに気持ちよく歌ってもらうかが演奏のポイントになりますね。
posted by イネガル at 01:00| Comment(0) | 第1回コンサート曲目メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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